おはようございます!名古屋校の杉原です。

先日、授業でこんな質問を受けました。株式銘柄でよく大型、中型、小型株と

聞いたことがあるのですが、これはどんな感じで分けられいるのですか?

そして、小型株に魅力があるという話を聞いたことがあるのですが、

これはどういう事なんですか?という質問でした。

本日はこのあたりについて、お話したいと思います。

まず、上場している株式には、その銘柄の規模に応じて、大型株、中型株、小型株と

いう形で区分されます。※市場はまた別になります。

この分類には発行済み株式総数により分けられることが一般的です。

最近ではこれよりも、時価総額の規模により、区分されるほうが企業実態を

表しているような感じです。

ただ、この区分については明確に大型、中型、小型の定義というのはなく、

ぼんやりとしたイメージで使っていることも多いそうです。

なので、質問の内容にありました小型株というのは時価総額が約1,000億円以下の銘柄とします。

時価総額が小さいということは、必然的に新興市場の銘柄が大半を占めることになります。

ご存じのマザーズやジャスダックです。では、小型株にはどのような魅力があるのでしょうか。

新興市場の銘柄が多いということは業績が拡大する余地が大きいことが考えられます。

要するに伸びしろがあるという事です。

例えば、会社の業績を10倍にしようとした場合、今の売上高が1兆円の会社が、

売上げを10倍にするには10兆円にすることはかなり難しいですし、時間もかかることが予想されます。

しかし、今の売上高が10億円の会社が10倍の100億円にしようとした場合、

簡単ではないにしても可能性としては結構あります。

ましてや、新興市場の銘柄が多いので今までなかったような新しいビジネスモデルの会社であれば、

世の中のマーケット自体が拡大していく可能性が高いので、短期間で売上げが大きく

増えていく期待を持つことができます。

新興市場というのは多くの企業がベンチャー企業です。ベンチャー企業といえば

内需のビジネスモデルが多いため、為替が円高になったとしても直接、業績への悪影響は少ないです。

会社の努力で対処できない事などで業績の変動リスクが小さいという特徴があります。

そして、売上高が増えれば基本的には利益も増えます。利益が増えれば企業価値も上がり、

株価も上昇していきます。

また、企業というのは事業規模が大きくなると、事業の多角化を進めます。

なぜなら、1つの事業に注力するよりもリスク分散になるからです。

ある事業が不調になったとしても他の事業で不調をカバーして、

トータルで利益を得ることができるようになります。

しかし、これは投資家という側面からみると難しい見方になる場合があります。

それは、いくつかの事業を同時に行っている企業は、

企業価値やファンダメンタルズの分析が難しくなるからです。

投資のプロ達でも大企業のファンダメンタルズ分析は簡単ではありません。

それなのに個人投資家が適切な分析をするのはなかなか難しいと思います。

小型株はまだ事業規模もそれほど大きくないので、1つの事業に経営資源を集中させている

ケースが多いです。

例えば、飲食業の会社の場合、どれだけ出店すれば売り上げがどのくらい増えるかという

見立てが立てやすくなります。

既存店の売り上げを店舗数で割れば1店舗当たりの平均売上がザックリと計算できます。

ただし、小型株は1つの事業であることが多いため、業績が悪化した場合、株価が大きく

下落するリスクが高くなります。

本日、紹介した特徴がひとつあることを覚えておきながら小型株の取引きに役立てて

もらえるといいかなと思います。


少しでも参考になれば幸いです。


最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。