こんにちは。

株の学校カブックス名古屋校講師の竹重です。


先日、授業中に、

「買った株が上がったので利益確定をした後、

その後もどんどん上がっていってしまうということがあると、

つい『持っていればよかった……』と考えてしまいます」

という、お悩みの相談を受けました。


株式投資を行っていると、

こういった経験は皆さん多かれ少なかれお持ちではないでしょうか。

利益確定をして喜んでいたのに、

そのあと株価がさらに上がっていってしまうと、

不思議なもので、利益が出ているにもかかわらず

なぜか損した気分になってしまうものです。

その結果、上がっていく株に我慢ができず、

ついルールを破って高値で再度買ってしまい、結局損切りになってしまったと

いうこともしばしばあります。

これでは、せっかくの利益も減ってしまいます。


そこで、今回のメルマガでは、

この心理の罠を避けるための考え方を

ご紹介したいと思います。


1.利益は値動きの6~7割取れれば良しとする


かつて天下統一を成し遂げた豊臣秀吉の言葉に、

「戦は六、七分の勝ちを十分となす」というものがあります。

武田信玄も、「戦いは五分の勝ちをもって上となし、七分を中とし、十を下とす」という

言葉を残しているそうです。

完全に大勝してしまうと、かえって油断を生んでしまい、

致命的な負けに繋がってしまう。

五分の勝ちを慎重に繰り返すことの方が、

一度二度完全に勝つよりも優れている、という

考え方だそうです。


相場では、値動きの10割を取ることは、大変困難です。

そのため、10割を取ることを意識して売買してしまうことは危険です。

それよりも、6~7割取るトレードを何度も繰り返すことを意識し、

慎重に売買を繰り返した方が、利益の額は大きくなるでしょう。

相場格言にも、「頭と尻尾はくれてやれ」というものがあります。

値動きを全て利食うことは、最初から不可能に近いと考えておくことで、

利益確定した株が値上がっていっても、気にならなくなってくるでしょう。


2.取引中は、利益額や損失額を意識せず、ルールを守ることに徹する


プロのテニスプレイヤーは、

試合中、相手を負かそうとするのではなく、

相手のコートにボールを返すことに集中しているそうです。

こうすることで、雑念が消え、結果的に勝利に近付くことができるそうです。


同じことが、トレーダーにも言えると思います。

トレード中は、利益額や損失額につい意識が行ってしまいます。

しかし、金額を意識しすぎると、欲や恐怖といった

感情に支配されやすくなってしまいます。

取引中は極力金額を意識せず、

ルールを徹底的に守ることに集中することで、

含み益を減らした状態で利益確定となったとしても、

「ルールを守った上で利益確定したのだから、これで良い」と

納得することが出来ます。


以上、利益確定の際に陥りやすい、

心理の罠の対処の方法として、

2つの考え方をご紹介いたしました。


もしよろしければ、

考え方の一つとして、取り入れてみてくださいね!


最後までお読みいただきありがとうございました。