おはようございます!名古屋校の杉原です。

西日本を中心に先週あたりから梅雨入りしたと気象庁から発表がありました。

今年はすごく早かったですね。梅雨入りしたばかりですが、早く開けてほしいですね。

さて、先日、生徒さんから、こんな質問がありました。

『時々、企業が増資を発表するという話を聞きますが、これはどういう事なんですか。』という内容でした。

本日はこのあたりについて、お話ししたいと思います。

まず、増資についてですが、これは企業が資本金を増やすことをいいます。

しかし、一般的に企業が資本金を増加させる場合、新株を発行して行います。

株式を新しく発行し、投資家から資金を集めることになります。

また、増資のやり方には主に3つあって、既存の株主に株式の割当てを受ける権利を付与する株主割当増資、

提携先や取引先などの特定の第三者に対して勧誘を行う第三者割当増資、

不特定多数の人に対して勧誘を行う公募増資があります。

この他には優先株の発行、社債の発行など、銀行借入以外のファイナンスを含めれば

その数はさらに多くなります。

増資を行う事で株価に影響を及ぼす場合あります。それは、株価が低迷している時に行うと

株式数が大幅に増加をしてしまう為、希薄化の影響を大きく受ける事になってしまいます。

そうなると株主からはあまり喜ばれません。

増資を行う事で株価が下がってしまう時は、この希薄化ということが原因となっている場合があります。

もちろんその時の地合いにもよります。

希薄化というのは、簡単にいうと1株当たりの価値が下がってしまう事を意味します。

株価の割高や割安を判断する指標の1つにPERがあります。これは1株あたりの当期純利益を使って計算します。

増資によって発行済み株数が増えると、1株あたり当期純利益が減少します。

確かに増資を実施した直後は、希薄化によって1株あたりの価値が下がるというマイナス要素が出てしまいます。

ただ、マイナス面だけではなく、将来的には増資により企業収益が向上し、

1株あたりの利益や純資産が増えていくのであれば、長期的には株価にプラスに働くと考えることができます。

増資資金の使用目的によって変わってきますが、その資金を将来の利益のために積極的な投資に

使うための増資であれば、長期的には企業価値を高めることにつながる可能性高くなるわけです。

こういった側面から考えるのであれば増資は短期的にはマイナスになっても長期的にみれば

プラスに捉えることも場合によってできるのです。


少しでも参考になれば幸いです。


最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。