マクロ経済とは

マクロ経済とは世界全体の動きの中から、株式相場の動向を捉え、業種または個別銘柄へと落とし込んで、判断する分析法です。

世界経済は刻一刻と動いています。刻一刻と進化するという経済アナリストもいます。まるで生き物のようだという意味です。 どれほど業績の良かった会社でも、世界経済が違う方向に動いていくと、取り残されて売り上げが下がり、強いては倒産してしまうかもしれません。自動車業界のスターであったトヨタでも自動車がガソリン車から電気自動車へと世界が移行していって、株価がさがりました。

投資家たちは、もう世界ではモータリゼーションの時代は終わり、電気自動車や自動運転にシフトされていくと判断したからです。電気自動車が主役の時代になると、もうガソリンで走る車ではなく、電気が主役。電気が主役となるとエンジンを作っている会社より、電池を作っている会社の方が売上が上がると判断されていったからです。

世界がガソリン車から電気自動車に時代が変わることでトヨタよありパナソニックが買われました。また、自動車業界はドライバーが運転して楽しむ時代は終わり、自動運転に変わろうとしています。そうなると、またトヨタではなく、自動運転に投資ている会社、たとえばソフトバンクなどがトヨタに変わって買われる結果にもなりました。

投資家たちは下がりそうな会社は売って、上がりそうな会社を買います。モータリゼーションがガソリン車から電気自動車に変わるタイミングではトヨタが売られて、パナソニックやソフトバンクが買われたわけです。

マクロ経済、世界の流れの変化が業種や個別の株価にも大きく影響を与えます。トヨタはこれまでは日本の株式投資の花形でした。証券会社はこぞってトヨタの株を「一家に一株」というくらいに推奨してきました。絶対的につぶれることはないし、配当もいいし、日本の成長とともにこれからも売り上げもあがっていくからという理由でした。誰もが、トヨタはずっと日本の中心銘柄でありずっと成長してくものと信じ込んでいました。ところが、こういった世界の潮流の変化から、主役の座をとって変わられることもあるのです。

また、国同士のいがみ合いや政策に貿易摩擦、地域での紛争や戦争、先進国や新興国との経済格差や資金の流れ、または為替といったものもすべて含めて、まずは日本のどの業種にプラスでどの業種がマイナスになるのかなどなど、幅広い知識と先見性、強いては専門性が求められるのがマクロ経済です。

当然のごとくそれなりの判断ができるまでには、それなりの時間と勉強が必要になります。ご自身で勉強されるよりは、まずは専門家の話などに傾聴して、知識と見聞を深めていくところから入っていくといいでしょう。



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