おはようございます!名古屋校の杉原です。

先日、生徒さんからこんな質問がきました。日経平均株価と日経平均先物の価格に差があるんですけど、これはどうしてですか?という質問でした。

まず、みなさん、ご存知かと思いますが、日経平均株価とは、日本の株式市場の代表的な株価指数のことになります。

代表的な株価とは東証一部に上場している企業の中から、セクター間のバランスを考えて日本経済新聞社が日本を代表する企業225銘柄を選んだ指数です。

構成銘柄は、入れ替えがあり、定期見直しと臨時入れ替えがありますが、今回は詳しく触れません。

そして日経平均先物は株価指数そのものではなく、日経平均株価の動きに連動して価格が変化する金融商品になります。

現物の株式投資では株式を購入する場合、銘柄に株価にあたる資金が必要になりますが、日経平均先物は証拠金取引と呼ばれる取引方法で売買されます。

証拠金と呼ばれるお金を担保として差し入れることで、手持ち資金以上の取引を行うことができます。いわゆるレバレッジというものです。

株式投資でも信用取引であれば証拠金の約3倍までレバレッジがかけられるのはすでにご存知かと思いますが、日経平均先物取引は証拠金に対して数十倍の取引を行うことができます。

また、取引ができる期間が決められていて、満期月というのがあります。これを限月と言います。

限月は3月、6月、9月、12月となります。限月の満期日の第2金曜日の前営業日が取引の最終日となり、満期日のことをメジャーSQといいます。

金曜日が休業日の場合、それぞれ順次繰り上げます。

では、冒頭にありました、なぜ差が生じるのか?ですが、本当であれば日経平均株価と日経平均先物の価格にほとんど差が生じないはずですが、配当の権利日のある月の場合に差が生じることがあります。

それは日経平均株価に採用されている225社の中に、3月末に配当を支払う企業があります。

その場合、権利確定日の翌日に配当落ちをして一旦の株価が値下がりするため、日経平均株価は配当落ちした分だけ価格が下がることになります。

しかし、日経平均先物は証拠金取引になるため配当金がありません。そのため、日経平均株価の配当落ち分を見込んで、日経平均先物の価格は値下がりした価格になってしまうということです。

権利落ちしてしまえば、日経平均先物の価格付近まで日経平均株価が値下がりしてくることで、同じような価格に落ち着いていくということになります。

少しでも参考になれば幸いです。

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。